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【書店様向け】注文書作成

初心者でもすぐにできるフリー統計ソフトEZR(Easy R)で誰でも簡単統計解析(改訂第2版)

著:神田善伸 

判型
B5
ページ数
240ページ
本体価格
4,200円
ISBN
9784524218615
発売日
2024年 10月 1日

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  • 内容紹介
  • 目次
  • フリー統計ソフト「EZR」(Easy R)を使って統計解析を始める時に読む“最初の一冊”.インストールから解析機能の使い方,論文作成・学会発表での応用まで,使用シーンごとに実際の画面を見ながら開発者自身がわかりやすく解説.EZRの最新アップデートに対応し,グラフ作成機能などの解説を改訂.統計解析ソフトを使ってみたい,最初の一歩におすすめの一冊.

    【主要目次】
    Chapter1 統計解析の入り口
     A 統計解析ってなに?
     B データの種類
     C データの要約,信頼区間
     D 群間の比較,P値とは?
     E 多重比較の問題
     F バイアス
     G 表計算ソフトでデータファイルを作ってみよう
    Chapter2 EZRを始めよう
     A EZRのインストール
     B EZRの基本的な操作方法
     C サンプルファイルのダウンロード
    Chapter3 EZRでデータをながめてみよう ─初級編
     A データファイルを読み込む
     B 解析前のデータファイルを編集する
     C 名義変数のデータを要約する
     D 連続変数のデータを要約する
     E 生存期間のデータを要約する
    Chapter4 EZRで検定してみよう ─中級編
     A 独立した2群間の比率を比較する 〜Fisherの正確検定,カイ2乗検定〜
     B 対応のある2群間の比率を比較する 〜McNemar検定〜
     C 独立した2群間の連続変数を比較する 〜t検定,Welch検定,Mann-Whitney U検定〜
     D 対応のある2群間の連続変数を比較する 〜対応のあるt検定,Wilcoxon符号付順位和検定〜
     E 独立した3群以上の間の連続変数を比較する 〜一元配置分散分析,Welch検定,Kruskal-Wallis検定〜
     F 2つの因子で群別化した連続変数を比較する 〜二元配置分散分析〜 124
     G 対応のある3群以上の連続変数を比較する 〜反復測定分散分析,Friedman検定〜
     H 2つの連続変数の相関を評価する
     I 2群の生存曲線を比較する
    Chapter5 EZRでこんなこともできる ─上級編
     A 比率についての多変量解析を行う 〜ロジスティック回帰〜
     B 連続変数についての多変量解析を行う 〜重回帰〜
     C 生存曲線についての多変量解析を行う 〜Cox比例ハザード回帰〜
     D 定性検査の特性を評価する
     E 定量検査の診断への特性を評価する
    Chapter6 EZRのTIPS集 ─学会発表,論文発表への近道
     A 新しい変数を作る
     B きれいなグラフで発表する
     C きれいな表で発表する
     D 解析の履歴を保存する
     E 論文で使用統計ソフトについて記載する

  • 【書評】
    「道に迷う前,いやそもそも動き出す前に読みたい統計解析のmust-buyな一冊」
     いきなりであるが,この頁をご覧になってくださった読者の皆さんのなかで,学会発表・論文執筆に無縁である方はどの程度いらっしゃるだろうか.また,統計解析と聞いて「どんと来い!」といえる方はどの程度おられるだろうか.学会発表・論文執筆に(やったことはないが)興味がある,やる機会がある,やらないといけないという方,そして統計解析に自信がないという方には本書を手にとっていただくことを強くお勧めする.

     そもそもEZR(Easy R)のことをよく知らない方がいるかもしれないため,簡単に説明する.EZR は本書著者の神田善伸先生(気づいていない方もいらっしゃるかもしれないが,本誌の編集委員長である)が2012 年に公開した統計ソフトであり,自治医科大学附属さいたま医療センター血液科のweb サイト(https://www.jichi.ac.jp/saitamasct/SaitamaHP.files/statmed.html)からダウンロードできる.EZR の大きな特徴は,① 統計ソフト特有のコードなどの専門知識なしで主にマウス操作で使える,② 非常に高度なものを除けばほとんどの解析が本ソフトだけでできる,③ 無料である(R を除けば頻用されるSPSS,SAS などはいずれも数万円から数十万円する)といったところにある.② についてもう少し補足すると,本書のなかで神田先生が「これまでに発表してきた数々の臨床研究で行った統計解析手法についてはほぼ網羅」と書かれていることからも,EZR で対応できる範囲の広さがわかる.ちなみに神田先生は血液内科学領域のトップジャーナルであるBlood 誌に掲載されたものをはじめ500 以上の論文の執筆者である.

     本ソフトの開発者である神田先生ご自身が書かれた他書をはじめとして,EZR の使い方を解説する書籍は複数存在するが,本書(改訂第2 版)は初めて統計解析に挑戦する方々を意識した内容となっており,入門書としてはベストである.第1章で統計解析の基本のおさらい,第2 章でEZR のインストールなどの具体的手順,第3~5 章で初級編・中級編・上級編としてデータの取り扱いの基本やよく用いられる解析手法,第6 章で学会発表や論文発表で重宝するTIPS,という初心者でも安心できる構成・解説になっている.医療統計の教科書などを読み始めて途中眠りに落ちた,本を閉じたまま開かなかったなど挫折した経験がある方も安心してほしい.内容自体が非常にわかりやすいうえに,図やレイアウトが工夫されていて初心者でもきわめて理解しやすいようにつくられている.前から順に読んでもよいし,解析機能一覧やサンプルファイルもついているため,必要なところのみ参照するという使い方もできる.

     かくいう私もかつて医師4 年目の際に,初めて統計解析を用いた学会発表を行った.無学の自分を丁寧にご指導いただいた先生方には感謝しかないのだが,そのときの統計解析での四苦八苦を思い出すと今でもつらい気持ちになる.そう,気づいたら道に迷っていたのだ.当時はEZRと本書初版がまだ公開・刊行されていなかった.できることなら,過去の自分にまずこれを読みなさいと本書を渡してあげたい.実際,本稿執筆時点においてAmazon では,医療統計学のカテゴリーでギフトとしてよく贈られている書籍の第二位となっている.ほかの人に贈る前に,ぜひ本書を手にとって読んでいただきたい.そうすれば道に迷うこともなく,そしてきっと本書の存在をほかの人にも教えたくなるのではないだろうか(私はなりました).

    臨床雑誌内科135巻5号(2025年5月号)より転載

    評者●岡本 耕(東京科学大学大学院統合臨床感染症学分野 准教授)


    【目次】
    Chapter 1 統計解析の入り口
     A 統計解析ってなに?
     B データの種類
     C データの要約,信頼区間
     D 群間の比較,P値とは?
     E 多重比較の問題
     F バイアス
     G 表計算ソフトでデータファイルを作ってみよう

    Chapter 2 EZRを始めよう
     A EZRのインストール
     B EZRの基本的な操作方法
     C サンプルファイルのダウンロード

    Chapter 3 EZRでデータをながめてみよう ─初級編
     A データファイルを読み込む
     B 解析前のデータファイルを編集する
     C 名義変数のデータを要約する
     D 連続変数のデータを要約する
     E 生存期間のデータを要約する

    Chapter 4 EZRで検定してみよう ─中級編
     A 独立した2群間の比率を比較する ~Fisherの正確検定,カイ2乗検定~
     B 対応のある2群間の比率を比較する ~McNemar検定~
     C 独立した2群間の連続変数を比較する ~t検定,Welch検定,Mann-Whitney U検定~
     D 対応のある2群間の連続変数を比較する ~対応のあるt検定,Wilcoxon符号付順位和検定~
     E 独立した3群以上の間の連続変数を比較する ~一元配置分散分析,Welch検定,Kruskal-Wallis検定~
     F 2つの因子で群別化した連続変数を比較する ~二元配置分散分析~
     G 対応のある3群以上の連続変数を比較する ~反復測定分散分析,Friedman検定~
     H 2つの連続変数の相関を評価する
     I 2群の生存曲線を比較する

    Chapter 5 EZRでこんなこともできる ─上級編
     A 比率についての多変量解析を行う ~ロジスティック回帰~
     B 連続変数についての多変量解析を行う ~重回帰~
     C 生存曲線についての多変量解析を行う ~Cox比例ハザード回帰~
     D 定性検査の特性を評価する
     E 定量検査の診断への特性を評価する

    Chapter 6 EZRのTIPS集 ─学会発表,論文発表への近道
     A 新しい変数を作る
     B きれいなグラフで発表する
     C きれいな表で発表する
     D 解析の履歴を保存する
     E 論文で使用統計ソフトについて記載する

    付 録
     A EZRの解析機能一覧
     B サンプルファイル一覧
     C おすすめの資料 ~本書を読み終えて次のステップに進むために~

    INDEX

    COLUMN
     相関と因果関係
     QQプロット
     カイ2乗検定の連続性補正
     ノンパラメトリック検定
     交互作用
     直線相関と曲線相関
     相関と回帰
     多変量解析とは
     ダミー変数とは
     比例ハザード性
     多変量解析の独立変数の選択
     オッズ,オッズ比と確率,相対危険度
     変数作成のその他のTIPS
     英語版EZR,日本語版EZR

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