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認知症ケアと日常倫理 実践事例と当事者の声に学ぶ 

編集:鶴若麻理 編集:那須真弓 

判型
A5
ページ数
240ページ
本体価格
2,600円
ISBN
9784818027572
発売日
2023年 12月 1日

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  • 内容紹介
  • 目次
  • 看護実践において注目の概念「日常倫理」(everyday ethics)を、今や誰にとっても身近な疾患となった「認知症」を題材として学ぶ。
    認知症当事者のさまざまな生活・療養の場で働く看護職らによるリアルな実践事例と、当事者・家族介護者らによる生の語りを通して、日々の生活の中にある倫理的課題を意識し、考え、自身のケアを改善するヒントとして活かすことができる。

  • 第1章 なぜ日常倫理(everyday ethics)に注目するのか 
     1-1 本書で使用する「日常倫理」(everyday ethics)という言葉について 
     1-2 「日常倫理」の定義からの考察 
     1-3 バイオエシックス(生命倫理)の議論から見た日常倫理 
     1-4 長期ケアの場と日常倫理 
     1-5 認知症ケアと日常倫理の関係性 
     1-6 プロフェッショナリズムと日常倫理 
     1-7 本書の構成と特徴、活用方法 
    第2章 認知症当事者の日常生活から倫理を考える
     2-1 本人の持つ力が過小評価されていないか 
      事例1 家に帰って私が食べさせれば食べられるはず
      事例2 職場に行こうとしたら、上司に「来なくていい」と言われた
      事例3 今までどおり、なじみの居酒屋に行きたい
     【Voice】
      介護って、価値観の転換を強いられるんです 
      本人が困っていないのなら、最低限のサービスでいい
     2-2 本人の意思決定能力が過小評価されていないか 
      事例4 夫もあの診療所には通いたくないと言っていました
      事例5 ご飯が食べられなくなるなら、手術をしなきゃね 
      事例6 何でそんなこと言うねん。私は入院なんかしたくない、家がええ  
     【Voice】
      自分1人では生活できないですよ。家内に頑張ってもらっているから、僕は助かっているようなもんで
      結婚して50年以上経ちますけど、全然手のかからない主人だったんです
     2-3 日常生活で自由が制限されたり、過度に観察されたりしていないか 
      事例7 携帯電話はどこかな……これは持っておかないと 
      事例8 こんな入浴介助を受けてみたい
      事例9 恥ずかしいから嫌だ
      事例10 嫌です、どうしたらいいの?
      事例11 認知症があるから、説明してもわからないでしょう
      事例12 リハビリにもなるし、歌が好きだからいいんじゃない?
     【Voice】
      頑張っていればなんとかなるだろうって、毎日一所懸命、頑張っている
      もし私が入院でもしたら、どうするのだろう?
     2-4 本人にとっての大切なことや生活習慣が軽視されていないか
      事例13 もうこれ以上、身体を痛めたりすることはしたくないし、入院も勘弁してほしい。透析なんて嫌だ
      事例14 自分たちの好きにしたいのよ
     【Voice】
      人の面倒を見る前に、自分の母の面倒を見られないでどうするのか 
      家で看取るってことの意味がだんだんとわかり、腹が据わってきました
     2-5 本人のニーズが見過ごされていないか 
      事例15 どこも痛くない
      事例16 キウイフルーツは完食なのに
     【Voice】
      私の腕が杖代わりなんです
      「私には3人以上いる。だからきっと大丈夫だ」と思ってやってきました
     2-6 大事なことが、まわりの都合によって決められていないか 
      事例17 もうこれからは1人で暮らすのは無理よ
      事例18 自分が家で父を看られない以上、仕方ないです
     【Voice】
      これからの目標? 「あの世に一緒に行けたらいい」ってね
    第3章 認知症ケアを通して浮かび上がる日常倫理  
     3-1 ヘルスケア関係者が認知症ケアでとらえた倫理的問い 
     3-2 認知症ケアの行われる場における倫理的問いの特徴
     3-3 認知症当事者の日常を脅かすバリア 
     3-4 認知症ケアの新たなルーチン化? 
     3-5 気づきをいかに行動へとつなぐか 
     3-6 「したい」の自己と「すべき」の自己 

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