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臨床実践と看護理論をつなぐ指導 現場で使える「実践型看護過程」のススメ 

著:阿部幸恵 

判型
B5
ページ数
152ページ
本体価格
2,400円
ISBN
9784818023482
発売日
2021年 8月 10日

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  • 内容紹介
  • 目次
  • 臨床では「理論」と「実践」が乖離していると感じることはないですか?
    本書が提案する「実践型看護過程」は、両者を切り離さず、スピード感をもってチームで看護を展開するプロセスです。フェーズごとの指導のポイントをマンガで示すとともに、「看護とは何か」「指導者はどうあるべきか」を、ナイチンゲールら先人の言葉をひも解きながらわかりやすく解説します。

  • はじめに

    第1章 「看護学概論」に立ち返る

    1 看護とは何かを考えてみる  
    1)受け持ち患者に行ったケアを振り返る 
    2)臨床経験を積んだからこそ感じ取れる「看護」  
    3)「生活」と「衛生」をいかに整えるか  
    4)「看護」を見失わないために  

    2 看護の対象と対象をとらえる視点  
    1)「生活」と「健康」に対して責任をもつ  
    2)医師と看護師の、対象をとらえる視点 
    3)人をとらえる視点  
    4)かかわりの中から最善のケアをつくり上げる  

    3 拡大する看護の場に対応できるか  
    1)看護はどこで必要とされるのか
    2)地域包括ケアシステムの中で、看護は地域・在宅へ  
    3)生活の場での、五感を使った看護師としての観察 
    4)「看護の専門性と独自性」を表現できる看護職者を育てるには  

    4 看護実践の方法  
    1)看護技術とは  
    (1)看護技術の定義  
    (2)看護技術の範囲  
    2)技術の提供による2つの効果  
    3)対人関係の技術
    (1)看護における対人関係とは  
    (2)苦難の中に意味を見出す  
    4)看護過程を展開する技術  
    (1)日常のケアで置き去りにされる看護過程  
    (2)看護の専門家としてのアセスメントと計画  
    (3)批判的な思考で看護過程を鍛える

    5 目指せ! 看護学の実践家  
    1)看護職の教育制度  
    2)大学(学部)と専門学校(3年課程)の教育の違い  
    3)実践の基盤となる「学問としての看護学」
    4)看護学は人間科学を基盤とする学問

    6 看護学教育における「プロフェッショナリズム教育」
    1)基礎教育で重視される「プロフェッショナリズム教育」  
    2)「プロフェッショナリズム」とは何か
    3)「プロフェッショナリズム教育」が必要となってきた背景
    (1)発端は医療事故への反省
    (2)倫理規定を土台にしたプロフェッショナリズム
    4)「プロフェッショナリズム教育」が目指すもの  

    第2章 臨地の指導者に求められる5つの力
     
    1 看護過程を展開する力
    1)看護過程の発展のプロセス  
    2)専門的知識と看護理論を土台にしたアセスメント
    (1)クライエントからの直接および間接による情報収集  
    (2)看護理論の活用
      ①ヘンダーソンの理論  ②ロイの理論 ③オレムの理論
    3)プロフェッショナルな実践
    4)リフレクションで目指す反省的実践家
    5)クリティカルシンキングとロジカルシンキング

    2 伝える力  
    1)看護師が伝えることの意味
    2)書いて伝える:看護記録や報告書など  
    3)話して伝える:申し送り、報告、事例のプレゼンテーションなど 

    3 対人関係を築く力  
    1)どのような状況でもクライエントを支えなければならない  
    2)時には、母親、伴走者、指導者にならなければならない
    3)チームメンバー、チームリーダーとしての役割を果たし、チームに貢献しなければならない 
    4)多職種協働チームに、専門性を活かして貢献できなければならない

    4 指導する力
    1)指導をデザインする際に役立つID理論  
    2)学習の進め方を考えるときに役立つ学習理論 
    3)徒弟制から認知的徒弟制へ 

    5 生涯にわたって自己研鑽する力  
    1)一般教養や社会情勢に関心をもつ  
    2)語学と文化で豊かな国際感覚を  
    3)専門家の基盤である知識を強化する
    4)看護を学ぶ、看護を問う  
    5)リカレント教育のすすめ

    第3章 看護実践力を伸ばす指導例

    1 看護職者の誇りをもって指導する  
    1)指導者とはどうあるべきか
    2)よい指導を行うために
    (1)指導者としてではなく、同じ看護職者として後輩や仲間とかかわる
    (2)指導者自身が専門職者としての自信と仕事への誇りをもつ
    (3)後輩や同僚を慈しみ、思いやる
    3)指導的な立場にある者の務め 

    2 何を目指して指導するのか?  
    1)「業務」と「看護」
    2)「業務」に振り回されるとは?  
    3)看護職者が行う「看護業務」  
    4)食事の配膳と介助における指導

    3 OJTで鍛える看護職者の思考過程  
    1)再び、看護過程に立ち戻る 
    2) 座学での学びと、臨床での学びに生じている解離
    3)看護過程は電子カルテの中にだけ存在する?  
    4)看護の思考と看護実践を離さない「実践型看護過程」

    4 実践型看護過程を使った指導例
    1)「間接的フェーズ」での指導
    (1)「疾患」中心や「診療の補助」の情報に偏らないこと
    (2)情報をきちんと解釈し、どのような意味があるのかを探る
    2)「直接的フェーズ」での指導
    3)「行為の中のフェーズ」での指導
    4)「行為後のフェーズ」での指導

    おわりに

    【コラム】
    マーサ・E・ロジャーズ(1914-1994)
    『モモ』から学ぶこと 
    「プロフェッショナル」とエキスパート、ベテラン、スペシャリスト、玄人との違い
    チームステップスに学ぶ伝え方のいろいろ 
    指示から依頼へ、上申から相談へ
    臨地で簡潔に指導する方法「5マイクロスキル」

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